2017年4月23日日曜日

信託契約書の作成と受益権

頻繁に引越しをしてすいません。
少し、思っていたのと違っていたので、別のサービスに乗り換えてしまいました。
さて、本日は受益権の話の続き。
信託法の中には、受益者の様々な権限が書かれています。


例えば、
①委託者と受益者の合意で、信託を終了できる(信託法164条1項)。
②委託者と受益者の合意で、受託者を解任できる(58条1項)。
③委託者と受託者と受益者の合意で、信託の変更ができる。(149条1項。ただし、細かな例外規定あり。)
など、他にもたくさんあります。

要するに、受益者は、信託に関して、様々な意思決定をする権利を有するのですね。
このような、信託の意思決定に関する受益者の権利は、強行法規ではありませんので、信託行為の定めによって、柔軟に変更ができます。

一方、絶対に奪うことができない、強行法規として保護されている受益者の権利があります。これは、信託法92条に列挙されているものです。
例えば、
①受託者の権限違反行為の取消権
②信託事務の処理の状況について報告を求める権利
③帳簿等の閲覧又は謄写の請求権
④信託財産に属する財産に対してされた強制執行に対して異議を申し立てる権利
⑤受託者が交代した際、新受託者が就任するかどうか催告する権利
などですね。

つまり、荒っぽい表現を承知で言えば、受託者の監督に関する権利や、受益者の権利の保護に関する権利などは強行法規であり、絶対に奪うことはできない、ということができます。

これと、以前の記事をあわせてみましょう。
以前の記事はこちらですね。


今日の記事と、以前の記事をあわせて読むと、以下のことが分かります。

受益権とは、
①財産の給付を求める権利
②信託に関し、様々な意思決定ができる権利
③受託者の監督や受益者の権利の保護のための権利
の3つに分けることができます。

①の財産の給付を求める権利は、特に「受益債権」と呼ばれます。受益債権は、受益権の中の一部です。
①の受益債権と、②の意思決定ができる権利は、任意法規なので、柔軟に取り決めることができます。
③の受託者の監督や受益者の保護のための権利は、強行法規なので、奪うことは許されません。
ということです。

つまり、専門家として信託契約書などを作る際には、受益者に関して、①と②の権利をどのようにカスタマイズするのか、頭を悩ませることになるのですね。

とりあえず、今日はこの辺で。
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