2020年8月4日火曜日

受益者代理人に代理される受益者の登記 その5 

おはようございます。



本日は、東京の司法書士の池田弘子が担当させていただきます。



「受益者代理人に代理される受益者の登記」に関するお話の続き(その5)です。


前回までの記事はこちらです。
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(その3)と(その4)では、受益者代理人に代理される受益者が一代限りの場合について、「受益者代理人に代理される受益者の登記」を検討してきました。


もう少し掘り下げて、今回と次回で、(事例2)の場合の「受益者代理人に代理される受益者の登記」について、検討したいと思います。



(事例2)

委託者       山田太郎(父)
受託者       山田次郎(長男)
当初受益者     山田太郎(父)
第二次受益者    山田三郎(二男)
当初受益者と第二次受益者の受益者代理人   山田花子(長女)


(事例1)の場合と異なり、山田花子は、当初受益者である山田太郎と第二次受益者である山田三郎の受益者代理人に指定されています。

この場合、「受益者代理人に代理される受益者の登記」は信託目録にどのように記録されるのがより良いのか・・・。

「信託目録に記録すべき情報を作成すること=信託の登記事項を決めること」になるので、慎重に検討しなければなりません。

登記すべき事項が漏れていて、受託者が信託事務を執り行う際に支障がでることはないか?
信託設定後に予定されている信託登記の申請の際に、手続きがスムーズに進むように必要十分な登記事項が記録されているか?

受任した各信託案件において、信託期間中に起こりうる様々なケースを想定しながら、十分に登記事項を検討する必要があります。

(事例1)の場合は、受益者と受益者代理人を併記して登記することを検討しました。
(事例2)の場合も、受益者と受益者代理人を併記するのがより良い記載方法といえるのか・・・、悩みます。

「受益者に関する事項等」欄に受益者と受益者代理人を併記すると、受益者と受益者代理が登記事項となります。

そのため、受益者と受益者代理人に関する登記事項に変更があれば、受託者は遅滞なくその変更登記をしなければなりません(不動産登記法第103条1項)。

当初受益者である山田太郎が死亡した後に必要となる登記の申請手続において、受益者と受益者代理人がどのように登記されるかを、(事例1)の【1】【2】の各記載方法で検討してみたのですが・・・。


長くなってしまったので続きは、次回!

皆さんも一緒に検討してみてくださいね。



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