東京の司法書士の池田弘子が担当させていただきます。
本日は、「受益者代理人に代理される受益者の登記」に関するお話の続き(その2)です。
前回の記事はこちらです。
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前回、受益者の氏名又は名称及び住所は登記事項だけれども、受益者代理人に代理される受益者については、登記するか否かは、申請人が選択できるというお話をしました。
今回は、まず、これに関連する通達の内容を確認しておきたいと思います。
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平成19年9月28日付法務省民二第2048号民事局長通達
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ポイントは3つ!
(ポイント)
1.受益者が現に存在し、その氏名等を特定することができる場合には、受益者代理人の氏名等を登記するとともに、受益者の氏名等を併せて登記しても差し支えない。
2.1において登記の省略が認められるのは、当該受益者代理人が代理する受益者のみ。
したがって、当該受益者代理人によって代理されない受益者については、別途、その氏名等を登記する必要がある。
3.信託目録の記録は、次のとおりとする。
*受益者代理人によって代理される受益者と代理されない受益者が存在する場合
受益者 ●市●町●丁目●番●号
山田太郎
受益者代理人 ▲市▲町▲丁目▲番▲号
山田花子
*受益者代理人が複数存在する場合
受益者代理人 ●市●町●丁目●番●号
鈴木太郎
受益者代理人 ▲市▲町▲丁目▲番▲号
鈴木花子
通達の内容を確認したところで、簡単な事例を設定して「受益者代理人に代理される受益者の登記」について検討しようと思います。
(事例1)
委託者 山田太郎(父)
受託者 山田次郎(長男)
受益者 山田太郎(父)
受益者山田太郎の受益者代理人 山田花子(長女)
*本信託の受益権は、山田太郎の相続人が相続する。
事例1の場合・・・、
まず、信託目録に受益者代理人のみを記録する場合は、信託目録の記録は以下のとおりとなりますよね。
受益者代理人 ▲市▲町▲丁目▲番▲号
山田花子
では、受益者代理人と受益者代理人に代理される受益者を併記する場合、信託目録の記録はどう記録するのがよいのでしょう???
続きは次回!
信託の学校では、教材となる信託契約書ごとに、登記の申請書や実務書式もご紹介していく予定です。
実務本には記載のない書式も、皆さんの経験談をもとに、信託の学校のメンバーで検討してご紹介していきたいと考えています。
信託の学校で、一緒に楽しく信託を勉強しましょう!!!
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