2017年7月29日土曜日

受託者の解任

司法書士の谷口毅です。
土曜日ですね。今日は、午前中に相続登記の相談をお受けしました。
午後は隣市で、鳥取県司法書士会・司法書士政治連盟・リーガルサポートの三者協議。
そして、最大のイベントはこれからで、徹夜でウォーキングをします。

29(ニク)ロードウォークという名称でして、29日に、国道29号を、全長29キロ、肉を食べながら徹夜で歩きます。
途中の休憩所では、夜の1時にビッグチキンカツ、早朝5時にサイコロステーキが振舞われ、ゴール後、朝の8時くらいにステーキモーニングで祝杯をあげる予定です。
多分、8時29分(焼肉の時間)くらいに乾杯をするのではないかと思いますが…
頑張ります。




さて、今日は受託者の解任の話。

前回の記事では、受託者の辞任について、原則、受託者の自由に辞任できるわけではない、ということを書きました。
では、解任はどうでしょうか。

受託者は、委託者と受益者の合意があれば、解任することができます(信託法58条1項)。別に、受託者が不正をしていなくても、受託者が解任されたくないと思っても、とにかく委託者と受益者が合意をすればいつでも解任することができます。

このままの原則どおりで信託契約書を作成してもいいのですが、事案によっては信託契約書を修正する必要性も生まれてきますね。
例えば、「受託者に心身の故障等があって任務を遂行できない時」「信託契約や法令に反する行動を受託者がとった場合」「信託財産に受託者が損害を与えた場合」など、解任事由を制限する、という定め方がありうると思います。

また、「委託者と受益者の合意」という部分を、「信託監督人の決定」に変更するとか、「受益者が受託者に通知すること」に変更するなどという定め方もありえると思います。
委託者が認知症になって、解任ができなくなってしまうなどということになると大変ですので、信託契約書の作成時には工夫が必要です。


ところで、受託者の不利な時期に解任した時は、やむを得ない場合を除き、受託者に損害を賠償しなければならない、ということになっています。この部分も任意法規なので、特約を定めることは可能ですが、私は今まで、ここについて特約を契約書に盛り込んだことはありません。

受託者の不利な時期に解任したことで損害賠償というのは、私は個人的にはピンときません。もちろん、民法の委任についての規定と同様の趣旨なのでしょうけれども、家族信託では、受託者の解任で受託者に発生する損害というものは、想定し難い気がしています。
あえて想定するとすれば、受託者が有償で事務を行っている場合や、信託事務費用を受託者が固有財産から支出して(あるいは債権者から請求されて係争中で)、信託財産から償還を受けることができないうちに解任されてしまうような事例なのでしょうかね??

私は、受託者に報酬を支払うような形の信託契約書を作成したことはありませんが、もし作成するのであれば、解任された場合には以降の受託者報酬を支払わず、損害賠償もしない、などという特約を定めることも検討に値するかもしれません。

この他、受託者が法令に違反して信託財産に損害を与えたり、その他の重要な事由がある場合には、委託者又は受益者は、裁判所に解任の申立ができます。ただ、このように裁判所に申立をしなければならない状況というものは異常なことだと思いますので、そうならないように、信託契約書の作成時点で考えておく必要があります。

それでは、頑張って徹夜で歩いてきます。
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