2017年7月10日月曜日

民事信託と不動産取得税 その4

司法書士の谷口毅です。
今日は、民事執行の書類作成や、被後見人さんたちの入所されている施設や病院などをいくつか訪問しました。
みなさんお元気、というわけにはいかないのですが、私の訪問を楽しみにされている方もいらっしゃって、仕事の張り合いになりますね。




ちょっとゆとりが出てきたので、がんばってブログを更新します。

そういえば、私がしばらく前に「信託フォーラム」に寄稿した記事のレビューを、taxmlというブログに掲載していただいたようです。

http://taxmlcheck.jugem.jp/?eid=2961

なお、私の寄稿した記事は、下記の信託フォーラムvol.7で読めますよ。

 

こちらのブログには、以前、月報司法書士に寄稿した際のレビューを3回に分けて掲載していただいたことがあり、ありがたい限りです。

http://taxmlcheck.jugem.jp/?eid=2139
http://taxmlcheck.jugem.jp/?eid=2140
http://taxmlcheck.jugem.jp/?eid=2141

さて、今回は、不動産取得税の補足。
今まで、3回に分けて不動産取得税の説明をしてきました。
で、前回、信託終了時には不動産取得税が課税される場合と、課税されない場合があると解説しましたね。

例えば、現物の不動産を売買するのに比べれば、信託をして、受益権を売買したほうが、登録免許税や不動産取得税が安くなる。
それはその通りなのですが、受益権の売買をしてしまうと、信託の継続中に不動産取得税がかからなくても、信託が終了して残余財産を帰属権利者等に引き継いだ場合に、不動産取得税が課税されてしまいます。(登録免許税はまだ解説していませんが、おおむね、不動産取得税の考え方をそのまま適用すればいいです。)

では、信託を使って不動産取得税や登録免許税を節減することは不可能なのでしょうか?
そんなことはありません。
例えば、以下のような考え方ができると思います。
①現物の不動産を売買した際には、売買時の不動産評価で不動産取得税が課税される。しかし、信託受益権の売買の場合、受益権の売買の時ではなく、信託終了時の不動産評価で不動産取得税が課税される。地価はどんどん下落する、という社会状況のもとであれば、不動産取得税は安くなる。
②現物の不動産を売買すると、売買のたびに不動産取得税が課税される。しかし、信託受益権は何回売買しても、不動産取得税が課税されない。信託終了時の1回のみ、不動産取得税が課税される。
③信託受益権を売買する際には、不動産取得税が課税されない。最終的に信託を終了させる前に、不動産を売却してしまい、金銭に換えてから帰属権利者等に引き継げば、不動産取得税が課税されないまま、信託を終了させることができる。

上記のようなメリット、特に②③の効力は非常に大きいものと考えられます。
不動産の価格が大きく、何回か転売することが予定されていたり、うまく金銭に換えてから信託を終了させることができれば、不動産取得税を大きく節減できるかもしれませんね。

ま、信託受益権の形で不動産を何回か転売する場合に、資金調達について銀行が理解してくれるかどうか、という大きな難問が待ち構えているのですが…現物不動産の売買ですと分かりやすいんですけど、信託受益権を売買したい、と言って理解してくれる銀行を探すのは、それなりに労力が必要です。

今後も、楽しく家族信託・民事信託を勉強しましょう。
それでは今日は、この辺で。
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