2018年12月11日火曜日

東京地裁平成30年9月12日判決要旨(1)

被相続人が死亡した。
法定相続人は原告(長男)、被告(二男)、二女の3人である。
 


①被相続人死亡の17年前に作成された遺言があり、これに従えば、不動産のうちのいくつかが被告(二男)に相続され、残りの財産は法定相続になるはずであった。
②被相続人死亡の17日前に、全財産の3分の1を二女に、3分の2を被告(二男)に贈与する旨の死因贈与契約を締結した。
③被相続人死亡の13日前に、不動産の全てと現金300万円につき、被告(二男)を受託者として信託した。
当初受益者は被相続人であるが、被相続人が死亡すると原告(長男)の受益権割合6分の1、二女の受益権割合6分の1、被告(二男)の受益権割合6分の4となる。
これらの者がさらに死亡すると、被告(二男)の子どもらが均等に受益者となる。
つまり、原告の子や二女の子に受益権はいかず、最終的に被告(二男)の子のみに受益権が集約される形の受益者連続型信託であった。

以上をまとめると、17年前に遺言が作成されたが、死因贈与契約によって、いったんすべて撤回されたものとみなされた。その後、不動産全てと300万円だけは受益者連続型信託が設定されたが、残りの財産については死因贈与により承継される、という形になったのである。
 
被相続人は死亡し、受益者は原告(長男)、二女、被告(二男)の3人となった。
不動産のうち、自宅は、敷地の一部は駐車場として貸していたが、住居部分等は受託者である被告(二男)が草刈りや仏壇の手入れをして管理をしていた。
賃貸アパートは受託者が賃料収益を得て、受益者3人に配分していた。
いくつかの不動産は、受益者3人の合意のもと受託者が売却し、受益者3人の相続税の納付資金に充てられた。
その他、無価値な山林、無償で人に貸している不動産がある。
原告は、被告に対し、遺留分減殺請求権を行使する旨の意思表示をした。

続きます。

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