2017年10月23日月曜日

脱法信託の禁止とは

司法書士の谷口毅です。
台風の中、衆議院議員選挙も終わりました。
今日は、後見の関係で台風の被害を受けた方がいらっしゃったり、入院をした方がいらっしゃったり、連絡で少しあわただしくしていました。


さて、今日も楽しく民事信託・家族信託の勉強をしましょう。
今日は、禁止される信託の話。

以前は、訴訟信託の禁止について取上げたことがあります。
この記事ですね。
訴訟目的信託の禁止とは

この他にも、禁止されている信託の類型があります。それが、脱法信託です。
信託法の9条には、「法令によりある財産権を享受できない者は、その権利を有するのと同一の利益を受益者として享受することができない。」とあります。

例えば、外国人は、日本で鉱業権を得ることはできないわけです。しかし、鉱業権を信託して外国人を受益者にしてしまうと、外国人が鉱業権を得ているのと同様の効果がありますね。
このような脱法行為を防ぐための規定です。





まぁ、あまり民事信託では考慮する必要がない規定かな?と思いがちではあります。
ただ、株式信託の場合には、この脱法信託の禁止の規定にひっかかる可能性があるので注意しましょう。

例えば、会社が、自己株式を取得する場合。
会社法では、自由に、会社が自社の株式を取得することはできませんね。株主総会の決議など、一定の手続が必要です。

それでは、これと同様のことを、信託を使ってできますでしょうか?
例えば、会社を受益者とする信託を設定した場合や、信託終了時の帰属権利者として会社を指定した場合を考えてみますと、結局、信託という手段を利用して、会社が自社の株式を買い取るのと同じ効果を得られてしまいます。
会社が指図権者として、株主総会の議決権を行使するように受託者に指示をする、なんていうことになったら、会社が思うままに決議を成立させて、手続の抜け道ができてしまいます。

このような手法は、脱法信託の禁止に触れる可能性が高い、と考えられます。

信託は自由度が高いので、あんなこともできるのではないか、こんなこともできるのではないか、と夢がふくらみがちなのですが、脱法的な使い方はくれぐれもやめておきましょう。

当事務所では、一般の方からの相談のみならず、専門家からの有料相談、共同受任、契約書チェック、研修会講師などもお受けしております。

それでは今日は、この辺で。

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